「キャンプに憧れはあるけれど、車がないと難しそう」「荷物や道具の選び方がわからない」
そんなお悩みをお持ちの方は少なくないと思います。
実はキャンプは、公共交通機関を使えば、徒歩でも十分楽しめます。
ここでは、徒歩キャンプの魅力や道具の選び方、パッキング術などを徹底的に解説します。
バックパック(リュックサック)1つにキャンプギアを詰め込んで、冒険の旅に出てみませんか?
目次
1.徒歩キャンプとは?
徒歩キャンプとは、電車やバスなどの公共交通機関を使い、歩いてキャンプ場へ向かうスタイルのこと。
車やバイクなどの移動手段が無くても、気軽に始められるキャンプスタイルです。
登山キャンプなども「徒歩キャンプ」の中に入ります。
登山キャンプと聞くと敷居が高そうに感じてしまいますが、一般的なキャンプ場を使用するだけなら、そこまで難しくありません。
たとえば、有名なアニメ作品でも、キャラクターたちが電車やバスを使って、キャンプ場まで移動していました。
車を持っていない高校生や大学生など、初心者でも意外と簡単に始められるのが徒歩キャンプなのです。※
※高校生など未成年の場合は、親の同意書が必要となります。
※キャンプ場によっては「未成年者のみの利用は不可」の場合があります。
1-1.バックパッカーとはどう違うの?
バックパッカーは、バックパック1つであまりお金をかけずに海外を移動する旅行者のことを指します。
バスや電車などの公共交通機関を使う点は同じですが、ゲストハウスやホステルを使用して旅そのものを楽しむスタイルです。
それに対して、徒歩キャンプはキャンプを楽しむためのスタイルの一つで、宿泊にはテントなど自分の道具を使います。
荷物をたくさん持っていくことができないため、連泊する人も少なく、ほとんどの方が1泊2日程度のキャンプを楽しんでいます。
2.徒歩キャンプのメリットとデメリット
徒歩キャンプは想像よりも簡単に始められて、様々なメリットがありますが、デメリットもあります。 始める前にしっかりポイントを押さえて、自分にあったスタイルか確認しておきましょう。
2-1.徒歩キャンプの3つのメリット
【メリット1】徒歩キャンプなら車の運転による疲れやストレスがない
車やバイクでキャンプする場合は、長時間運転することになり、自分が思う以上に疲れます。
運転時は、ハンドルやペダルを操作するため、腕や足の筋肉が緊張したまま固定されます。
また、座りっぱなしの状態が続くため、首・肩・腰に負担が集中します。
運転後に肩がこる、腰が痛くなるのはこれが原因です。
そして運転中は、メーターやカーナビ、信号や標識確認などで目を酷使します。
さらには周囲の車や歩行者などに気を配らなければならず、瞬間的判断を繰り返すことになり、神経を消耗します。
長時間の運転は長時間のスポーツと同じぐらい疲労してしまいます。
また、精神的ストレスも感じやすくなります。
特に大型連休の場合は、渋滞に巻き込まれる可能性も高く、イライラしてストレスも溜まります。
徒歩キャンプでは公共交通機関を利用するため、徒歩による疲れはあっても、運転による特有の疲労やストレスを感じることはありません。
駅やバス停がキャンプ場に近いところを選べば、車やバイクでの移動に比べて疲労感は少なくなります。
事前に移動スケジュールを立てれば、ほぼ計画通りの時間にキャンプ場に到着し、渋滞のイライラも感じません。
【メリット2】電車やバス移動だから地酒やローカルグルメを楽しめる
車やバイクでの移動時は、お酒を楽しむことは当然ですができません。
しかし徒歩キャンプなら、そんなこともお構いなしです。
電車移動中にビールを飲んだり、途中下車して地酒やご当地グルメも楽しめます。
駐車場がないお店や、車では気づけないような場所に行くことも可能です。
道中で気になったお店や、お土産屋さんに立ち寄ることもできます。
最寄り駅からハイキングがてらキャンプ場へ向かい、移動中の景色をゆっくり楽しむこともできます。
自由度の高さと、旅をしている感覚を同時に味わえるのが、徒歩キャンプの大きな魅力と言えます。
【メリット3】移動費用が抑えられる
近年、ガソリン代が上がっているため、車やバイクでの移動の際の費用もかさみます。
その点、公共交通機関は価格が大きく変わることはなく、移動にかかるコストが抑えられます。
フェリーを使って遠出をする場合でも、車を使うと客室料金に加えて乗用車航送運賃などの追加費用が発生します。
徒歩なら追加費用はかからず、車よりも安く済みます。
2-2.徒歩キャンプの3つのデメリット
【デメリット1】道具(アウトドアギア)を厳選する必要がある
徒歩キャンプはバックパック、またはキャスター付きのキャリーケースを使用して移動します。
そのため、荷物が多かったり、重いと移動が大変です。
道具の「コンパクト化」と「軽量化」が徒歩キャンプでの基本になります。
当然ですが、大型テントや、重いテーブルやチェアは持っていけません。
ナチュラルスタイルなど、木製ファニチャーを使用するスタイルは難しくなります。
道具選びという点においては、自由度は車に比べると低くなります。
【デメリット2】キャンプ場選びが難しい
徒歩キャンプでは公共交通機関を利用して、駅からキャンプ場まで歩いて移動します。
ほとんどの場合、キャンプ場は山の上や奥地にあり、アクセスの悪い場所も少なくありません。
駅から遠いと、徒歩での移動距離が長くなり、キャンプ場に到着する前に疲れてしまいます。
体力に自信がある方や、慣れている方は長距離移動や登山を楽しんでいますが、初心者には厳しいです。
初心者は最寄り駅に近いキャンプ場か、送迎サービスがある所を選ぶことになり、場所選びに苦労します。
【デメリット3】食材を沢山持っていけない
徒歩キャンプでは、荷物はできる限り軽くする必要が有るため、食材もあまり持っていけません。
持っていく場合は一泊二日のキャンプに必要な分量だけに絞って、食材も厳選する必要があります。
キャンプ場の近くに買い物ができる施設があるか、また営業時間も、事前に調べておくようにしましょう。
2-3.徒歩キャンプはこんな方におすすめ
徒歩キャンプは、道中もお酒やグルメを楽しみたい方におすすめ。
また、移動中の時間も楽しんだり、キャンプと一緒に旅気分を味わいたい方にもおすすめです。
道具選びやパッキングなど、試行錯誤するのがお好きな方も、徒歩キャンプをお楽しみいただけることでしょう。
道具選びが億劫に感じる方は、徒歩で行ける距離にあるキャンプ道具の貸し出しをしている施設を利用するのも良いでしょう。
その場合はランタンやシングルバーナーなど、細かい道具だけを用意すればよいので、荷物も少なくて済みます。
これもまた「徒歩キャンプ」の賢いやり方のひとつです。
3.徒歩キャンプの成功は道具次第!失敗しない道具の選び方
徒歩キャンプは、コンパクトに荷物をまとめる必要があり、重要になるのがキャンプ道具選びです。
徒歩キャンプの成功は、道具によって左右されると言っても過言ではありません。
しかし初めてだと、どう選べば良いのかもわかりませんので、ここでは選び方のコツをご紹介します。
3-1.バックパック・キャリーケース
徒歩キャンプの必需品となるのが、バックパックやキャリーケースです。
公共交通機関を使用するので、大きすぎると周りの人の迷惑になってしまいます。
そのため、35L~60Lぐらいの容量のものがおすすめです。
ただし、35Lは必要最低限の道具だけでキャンプをする「UL(ウルトラライト)スタイル」向きのサイズ感。
初心者は無理せず50~60Lぐらいの少し大きめサイズを選ぶのが良いでしょう。
キャリーケースは、車輪付きのため、電車移動の際の移動が楽なのがメリットです。
しかしキャンプ場は未舗装の場所も多く、指定されたサイトまで移動するのが大変な場合もあります。
リュック型にして背負える、キャンプ用のキャリーケースを選べばフレキシブルに対応できます。
3-2.軽量でコンパクトな必要最低限のキャンプギア
徒歩キャンプは、バックパックやキャリーケースひとつに道具をまとめて入れて運びます。
そのため、 軽量でコンパクトに収まるキャンプギアを選ぶようにしましょう。
Hilanderスタッフが実際に徒歩キャンプ時に使用したアイテムを元に、最低限必要になるギアをご紹介します。
【テント】
無理なく持ち運べる、重さ2kg以下のものを選ぶと良いでしょう。
登山用テント(アルパインテント、ハイクテント)なら、登山を前提に作られているためバックパックにも収まります。
登山やULスタイル用のハイスペックなものの中には、1kg未満の超軽量モデルもありますが、価格が高い傾向にあります。
1kg以上~2kgぐらいの価格帯のモデルが標準的で、扱いやすさも軽さもバランスよくなっています。
初心者はこちらを選べば、まず問題ないでしょう。
【シュラフ(寝袋)】
シュラフはダウンもしくは人工ダウン(ポリエステル)など、圧縮して小さく収納できるものにしましょう。
軽さはダウンシュラフに軍配が上がりますが、価格は高くなります。
軽量さを重視したい方や、おサイフに余裕がある方はダウンシュラフがおすすめ。
すこしでも安く済ませたいなら、人工ダウンを選びましょう。
【マット】
インフレーターマットはウレタンが入っているため、容量も大きく重くなってしまいます。 マットはエアマットもしくはクローズドセルマットにしましょう。 コンパクトさを重視するならエアマットですが、空気を入れる手間がかかる点と、パンクする可能性も考慮しましょう。 クローズドセルマットは、バックパックに外付けする方が多いです。 50L以上のバックパックの場合は、折りたたみ式のクローズドセルマットをコの字型にして入れると、荷物を詰めやすくなります。
【バーナー(コンロ)】
バーナーは、コッヘルやクッカーにスタッキングできる小さなものを選びます。 ガソリンバーナーは寒さに強いですが、点火に手間がかかります。 アルコールバーナーは非常に小さく持ち運びやすいですが、火力に乏しいです。 初心者のうちは、取り扱いしやすく、種類も豊富なガスバーナーを選びましょう。 コッヘルやクッカーがセットになっているものを選べば、別途フライパンやお鍋を用意しなくても済みます。
【チェア・テーブル】
チェアやテーブルは無くてもキャンプはできますが、地面の凸凹や衛生面も気になります。
折りたたみタイプや組み立てて使用できる、コンパクトで軽いものを選びましょう。
アウトドア座布団やコンパクトチェア、小さく収納できるアウトドア座椅子が便利です。
テーブルもコンパクトで軽いものや、アルミ製の小さなものを選びましょう。


3-3.余裕があれば入れたい!キャンプを彩るギア
徒歩キャンプに必須のアイテムではありませんが「あると楽しい」「便利」なギアもご紹介します。
最低限のギアを詰めて背負ってみて、余裕がありそうなら足してみましょう。
【焚き火台】
キャンプの醍醐味と言えば、やはり焚き火。
昨今は環境への影響を考慮し、直火NGのキャンプ場が多いため、焚き火台が必須です。
リュックサックの隙間に差し込める収納サイズのものを選びましょう。
焚き火シートも一緒に差し込んでおいてください。

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【フライパン】
アルミ製のフライパンは融点が低いため、火力の高い焚き火調理には不向きです。
焚き火台で使うなら、鉄製やステンレス製がおすすめです。
重い調理器具を持っていくことはできませんが、ソロ用の小さめのフライパンなら、あまり負担になりません。

Hilander 六花スタッキングパン 16cm
重量約325gと持ち運びやすい重さと取り回しの良さが魅力です。
熱伝導率が高く、食材がジューシーに仕上がります。
3-4.全体の重さ(総重量)の目安はどれぐらいがいいの?
徒歩キャンプでのキャンプ装備全体の重さ(総重量)は、約10kgが目安です。
重すぎると移動が大変になってしまうため、体への負担を考えると、これぐらいがベスト。
キャンプ装備に加えて水や食料を用意すると、さらに2~3kgの重さが加わります。
道中のスーパーや、お土産屋さん、道の駅などで購入すると良いでしょう。
どうしても自宅から持っていきたい場合は、ソフトクーラーを使うなど、少しでも荷物を軽くする工夫をしましょう。
焚き火をする場合は、薪は現地調達するようにしましょう。
レンタル品や売店が充実している「高規格キャンプ場」を選ぶと、荷物全体の総重量を削減することができます。
▲実際にHilanderスタッフのMomoが徒歩キャンプにチャレンジした際の様子。荷物は最小限にし、薪は現地で調達しています。
近場にスーパーが無いため、少しでも軽くなるよう、水はソフトクーラーに入れて食料はインスタント麺を利用するなどの工夫をしました。
4.荷物を楽に運ぶためのパッキングのコツ
パッキング(packing)とは「荷造りをすること」、つまりバックパックに荷物を詰めることを指します。
適当にバックパックに荷物を入れると、すぐ出したいものや必要な荷物が見つからず困ってしまいます。
パッキングが上手くできていない場合は、重心が体から離れてしまい、後ろに引っ張られて体に負担がかかります。
上手にパッキングをすれば、余計なストレスや体への負荷を下げることができます。
パッキングのポイントは、以下の2点です。理由もそれぞれご説明いたします。
- すぐ使いたいものを手前(上)にする
- 重いものは背中に近い側に入れる(軽いものは遠い側)
4-1.すぐ使いたいものを手前(上)にする
バックパックは、基本的には上から荷物を入れていく形になります。
奥に入れたものは取り出しにくくなってしまうため、すぐ使わないもの(寝袋や着替え)を奥に入れましょう。
テントやマットなど、キャンプ場に到着後にすぐ使いたいものや広げたいものを上に入れましょう。
4-2.重いものは背中に近い側に入れる(軽いものは遠い側)
普段お買い物をする際をイメージしてください。
重い荷物を肩掛け(胸元に近い位置)で持つ状態と、腕を伸ばして持つ状態では、どちらが楽に感じますか?
当然、肩掛けで持つ方が多いですよね。
荷重は体から離れるにつれて、支える力がより多く必要になります。
これと同じで、重いものをバックパックの外側に入れると、後ろに引っ張られて体に負荷がかかりやすくなります。
重いものは体に近い背中側に入れるようにしましょう。

▲軽くて幅のある物は、バックパック外側のウェビングテープを利用して外付けしてもOK。
バックパック内の「背中に近い側」に重いものを入れてしまいましょう。
5.徒歩キャンプで気をつけたい注意点
徒歩キャンプは気楽に始めることができますが、気を付けておきたい注意点もあります。
しっかり確認しておきましょう。
5-1.悪天候時の避難計画や撤収ルートを確保しておく
徒歩キャンプでは、雨天時の移動は負担が大きくなります。
バスの運行本数や徒歩ルートの安全性だけでなく、撤収の際のルートもしっかり確認しておきましょう。
キャンプ場に行く道中に事故が起きた際、責任を取るのは自分自身です。
危険を避けるため、避難先の確保のほか、潔く諦めて次回のチャンスを待つことも視野にいれておきましょう。
5-2.歩きやすい靴と体温調節しやすい服を選ぶ
徒歩キャンプでの移動で重要になるのは、自分自身の脚です。
歩きやすいスニーカーやトレッキングシューズを着用しましょう。
また、移動中や滞在中の寒暖差に対応できるよう、服装選びも注意しましょう。
体温調節しやすいよう、レイヤリング(重ね着)をするとよいでしょう。
レイヤリングのコツについては、こちらの記事にくわしく記載していますので、参考にしてみてください。
初心者必見!紅葉キャンプを失敗せず快適に楽しむための完全攻略マニュアル
6.まとめ:道具やキャンプ場の選び方次第で徒歩キャンプは楽しめる!
徒歩キャンプは、道具選びとキャンプ場を上手に選べば、誰でも気軽に始められます。
気の向くままにお店に立ち寄ったり、景色を楽しみながら移動するなど、自由度の高さも魅力です。
まずは公共交通機関で行ける近場のキャンプ場から始めてみてはいかがでしょうか。
キャンプの新しい楽しみ方が見つかるかもしれませんよ。